ハワイでデング熱が増加

by KPKA posted Dec 15, 2015
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この冬、ハワイに旅行する予定のある人は注意が必要だ。ハワイでは現在、蚊が媒介するウイルスであるデング熱が流行しているという。

9月中旬以降、ハワイでは122件のデング熱症例が確認されており、そのうち106件は地元住民、16件は観光客だという。さらに1例がオアフ島で報告されているが、この症例は今回の流行とは無関係とみられる。対策のため、米国疾病管理予防センター(CDC)の専門家らがハワイ島を訪問したとCNNは報告している。

感染症の専門家である米ピッツバーグ大学医療センター(UPMC)のAmesh Adalja氏は、「旅行者は過剰に心配する必要はないが、できるだけ蚊を避けるように注意する必要がある」と述べている。

ハワイ州保健省のSarah Park氏によると、デング熱の重症例では入院を要することもあるという。症状として、目の後ろの刺すような痛みを伴うひどい頭痛、重度の筋肉痛や関節痛がみられ、全身の発疹や40度以上の発熱を生じることもある。一般に感染から5~7日後に症状が現れ、ヒトからヒトへは感染しない。治療薬はないが、ワクチンが近く承認される予定だという。しかしCDCによれば、先進国ではデング熱により死に至ることはまれで、早期に発見して適切に治療すれば死亡率は約1%にとどまる。

ハワイに旅行する人は、ジャングル地帯や草木の繁る場所など、蚊が繁殖する淀んだ水の多い場所は避ける必要がある。蚊の多い場所に行くときは、長袖シャツと長ズボンを着用し、皮膚の露出部や衣類に効果の高い虫よけスプレーを使用するよう、保健当局は勧めている。デング熱を媒介する蚊は昼間に活動するため、夜は安心してもよいとPark氏は話している。

州は地元住民に対しても蚊の繁殖防止のための対策を呼びかけており、リゾート地はすでに対策が進んでいる場所が多いため、一般的には安全だという。

デング熱の原因となるのは、互いに近縁な4種類のウイルスだ。米国本土やハワイ島では自然には発生しないが、旅行者により持ち込まれることがあり、ハワイでは2011年にもオアフ島で流行が発生している。世界では約25億人(世界人口の40%)が、デング熱感染のリスクのある地域で暮らしているという。

デング熱はまれに生命にかかわる症状をきたすこともあるが、これは以前に感染した人が再感染した場合に多いとAdalja氏は説明している。入院患者には輸液とアセトアミノフェンの投与、電解質の管理などの対症療法が行われる。(HealthDay News 2015年12月3日)

http://consumer.healthday.com/infectious-disease-information-21/misc-infections-news-411/hawaii-facing-rise-in-dengue-fever-cases-705475.html
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