人がくしゃみをすると、雲のようなものが高速で出て、数分で部屋を汚染しまうことがわかった。米マサチューセッツ工科大学(MIT)のLydia Bourouiba氏らの研究で、米アラバマ州モービルで開催された米国物理学会(APS)の年次集会で発表された。
Bourouiba氏らは、数日間で約50回のくしゃみをした2人の健常者のビデオを分析し、この結論に至った。くしゃみにより、はしかやインフルエンザなどの感染症が広がる可能性があることはよく知られている。他人がくしゃみの小滴に含まれるウイルスを吸い込んだり、物の表面などに沈着したウイルスに後で触れたりする可能性があるためだ。
以前の研究でBourouiba氏らは、くしゃみの小滴が2、3分以内に部屋の大きさに相当する面積を覆い、天井の換気ダクトまで届くことを示している。今回のさらなる研究では、くしゃみの小滴がどのように“推進力の高いくしゃみの雲”となるかを解明した。同氏らによると、くしゃみの小滴は最初からすべてが形成されているのではなく、肺を出て唇を通過し、空中に混ざるという複雑な連鎖で崩壊していくという。
Bourouiba氏は、「くしゃみの力学についてさらに解明すれば、疾患の流行時や世界的なパンデミックのときに疾患の広がりを予防するための新たな方法につながる可能性がある」と述べている。(HealthDay News 2015年11月23日)
http://consumer.healthday.com/infectious-disease-information-21/misc-infections-news-411/ah-choo-sneeze-cloud-quickly-covers-a-room-study-finds-705479.html
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