便通は誰にでもあるものだが、その正確な機序についてはこれまで研究者の間でも明確にはわかっていなかった。
カナダ、マックマスター大学、Farncombeファミリー消化健康研究所のJan Huizinga氏らの研究で、便通では2組のいわゆる「ペースメーカー」が共に作用して特定のリズムを作り出していて、神経と筋肉を用いて、身体が栄養素を吸収できるようにする動きと、消化管に沿って食物を移動させる動きの2種類の運動を可能にしていることが解明された。
Huizinga氏は、「結局のところ、単純なしくみで、水に石を落とすと、波が発生して物を押し流す動きが生じるようなもの。しかし、もう1つ石を落とすと、その動きは上下に変化し、同じ場所に留まっているようにみえる」と、述べている。
下痢のときはこの活動が過剰に低下している状態であり、便秘は活動が強すぎる状態であると、Huizinga氏らは説明している。活動の異常が食事に関連する痛みをもたらすこともある。
オンライン科学誌「Nature Communications」に2月24日掲載された今回の研究は、下痢、便秘、腹部膨満、適正な栄養吸収を妨げる障害を治療する新しい薬剤や栄養素開発に役立つ可能性がある。(HealthDay News 2月25日)
http://consumer.healthday.com/health-technology-information-18/research-and-development-health-news-578/researchers-uncover-the-secret-behind-bowel-movement-685157.htmlCopyright (c) 2014 HealthDay. All rights reserved.