肥満の10代若者には塩分は有害

by KPKA posted Oct 22, 2015
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20140409_w01.jpg米ジョージア医科大学(オーガスタ)助教授のHaidong Zhu氏らの研究で、過体重および肥満のティーンエージャーが塩分の多い食品を摂り過ぎると、細胞の老化が加速される可能性が示唆された。

Zhu氏らは、14~18歳の約800人を、1日の塩分摂取量が多い(平均4,100mg以上)グループと、少ない(平均2,400 mg未満)グループに分けた。両グループとも、米国心臓協会(AHA)が推奨する1日当たりの最大量1,500 mg(小さじ約3分の2)を大幅に超える塩分を摂取していた。Zhu氏は、「このように若くて健康な集団であっても、すでに塩分の多量摂取による影響が認められ、塩分の多量摂取と肥満が相乗的に作用して細胞の老化を加速することが示唆される」と述べている。

研究グループは、塩分の摂取がテロメア(染色体末端を保護する部分)にどのような影響を及ぼすかを検討した。テロメアは加齢とともに自然に短くなるが、喫煙、運動不足、高レベルの体脂肪によって短縮が加速される。今回の研究では、塩分摂取量の多い過体重および肥満のティーンエージャーでテロメアの大幅な短縮がみられた。正常体重のティーンエージャーにはみられなかった。研究結果は、米サンフランシスコで開催された米国心臓協会(AHA)会議で発表された。

「塩分摂取量を抑えれば、特に過体重または肥満の人では、心疾患の発症に重要な役割を担う細胞の老化プロセスを遅らせることができると考えられる」と、Zhu氏は述べている。過体重の若者が心疾患リスクを低減したい場合、体重を減らすよりも塩分摂取量を減らすほうが容易である可能性を同氏は指摘。また、食事中の塩分の多くは加工食品に由来することから、親は生の食材を料理する頻度を増やし、間食にはポテトチップスよりも新鮮な果物を食べさせることが有効であると助言している。

なお、今回の研究では、塩分の多い食品の摂取と細胞老化の加速との関連が認められたが、必ずしも因果関係を示すものではない。また、学会発表されたデータおよび結論は一般に、ピアレビューを受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。(HealthDay News 3月20日)

http://consumer.healthday.com/kids-health-information-23/adolescents-and-teen-health-news-719/salt-harm-evident-in-heavy-teens-study-says-teenss-685816.html
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