「白内障手術の件数は50歳から90歳までのどの年齢層でも増えているが、70~80歳で最も大きな増大がみられる。理由の一部は、高齢化しつつあるベビーブーム世代が長く働くようになり、もっと活動的でありたいと望み、視力改善の要求が高まっていることである。そのため自立性と活動性を維持し、仕事を続けられるよう、早期の手術を求めるようになっている」と、研究著者である米メイヨー・クリニックのJay Erie氏は述べている。
今回の研究は、ミネソタ州オルムステッド郡で2005年~2011年に実施された白内障手術の件数についての研究データを検討。その結果、白内障手術は着実に増加しており、2011年には10万人につき1,100人に達していることがわかった。片側の眼の白内障手術を受けた人のうち60%が、3カ月以内にもう一方の眼も手術を受けていた。これは1998年~2004年の調査に比較して大幅な増加である。
過去32年間で、90歳以上を除くどの年齢層でも白内障手術が顕著に増加しているという。「Journal of Cataract & Refractive Surgery」9月号に掲載された今回の研究では、白内障手術の年間の平均実施数は男性よりも女性のほうが大幅に多いことも報告されている。
この知見から、治療コストや、需要を満たすために必要な資源に関する問題が浮上すると、研究グループは指摘している。例えば、メディケアは加入者に対して白内障手術を適用としている。メディケア加入者の白内障手術の費用は1眼当たり約3,000ドル(約29万2,000円)となっている。「眼科および眼科医、患者、支払い者が、患者個人の視力面のベネフィットと社会全体にかかるコストをどう比較するかに目を向け、最小の社会的コストで最大の結果を得るにはどうすればよいかを考え始めている」と、Erie氏は述べている。(HealthDay News 10月11日)
http://consumer.healthday.com/senior-citizen-information-31/misc-aging-news-10/more-americans-getting-cataract-surgery-681018.html
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