血液がんに関連する遺伝子変異は加齢とともに増大する

by KPKA posted Oct 22, 2015
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血液のがんである白血病およびリンパ腫に関連する血液細胞の変異は加齢とともに増大することが、新たな研究で報告された。本研究結果は「Nature Medicine」に10月19日掲載された。

今回の研究では、10~90歳の米国人3,000人弱の血液検体を分析した結果、40~49歳では変異の見られる比率は1%未満だが、70~79歳になると5%に変異が見られるようになることがわかった。80~89歳では6%超に変異が認められた。 

研究グループによると、細胞の変異は加齢とともに蓄積するものであり、ほとんどは無害だという。白血病やリンパ腫に関連する血液細胞の変異があっても、必ず血液がんを発症するわけではない。実際、血液がんの発生率は米国の高齢者の0.1%未満であると、研究グループは指摘している。

「しかし、70歳超の患者でこのような変異が多く認められたことは印象的だ」と、研究著者である米ワシントン大学ゲノム研究所(セントルイス)のLi Ding氏は述べ、「このような変異の1つを保有することにより、血液がん発症リスクが通常より高くなるのかどうかはわからない。そのリスクを知るためには、さらに研究を重ねる必要がある」と付け加えている。

研究グループによると、今回の研究では血液がんに関連する血液細胞変異をもつ人の割合を過小評価している可能性があるという。

なお、血液がんリスクを予測するために遺伝子検査を受けることに意味はないという。研究共著者の1人である米ワシントン大学腫瘍学教授のTimothy Ley氏は、「白血病やリンパ腫のリスクを目的とした、これらの変異の有無についてのスクリーニングを勧める意図は全くない。これらの遺伝子変異が血液がんリスクを上昇させる機序を解明できるのはずっと先のことであり、現時点で遺伝子検査をしても利益はない」と説明している。(HealthDay News 10月22日)


http://consumer.healthday.com/senior-citizen-information-31/misc-aging-news-10/mutations-linked-to-blood-cancers-increase-with-age-692898.html
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