食品アレルギーは多くの米国人が懸念するところだが、一部の人は果物や野菜の害虫駆除に使用される抗菌薬にアレルギーがある可能性があるとの報告が、「Annals of Allergy, Asthma and Immunology」9月号に掲載された。
今回の研究で、カナダ、サント・ジュスティンヌ大学付属医療センター(CHUSJ)のAnne Des Roches氏らは、ブルーベリーパイを食べた後に重度のアレルギー反応を呈した10歳女児の症例を提示。女児には喘息、季節性アレルギー、牛乳およびペニシリンへのアレルギーがあった。パイに原因と思われる物質はなく、同氏らはストレプトマイシンを使用したブルーベリーが原因だとした。
ストレプトマイシンは病原菌に感染した人の治療や、植物・藻類に用いられる抗菌薬。Roches氏は、「我々の知る限り、アレルギー反応と抗菌殺虫剤を用いた果物を関連づけた報告はこれが初めてだ。特定の欧州の国は食用植物栽培のための抗菌薬使用を禁じているが、米国とカナダはまだ農業目的での使用を許可している」という。
新しい連邦規則により、食品の抗菌薬濃度が低下し、この種の事故が起きる可能性が低くなる可能性がある。別の専門家は、「ごくまれなアレルギー反応だが、アレルギー専門医も救急室の人員も認識しておく必要があるだろう。緊急時のエピネフリンの使用方法も知っておく必要がある」としている。(HealthDay News 9月3日)
http://consumer.healthday.com/respiratory-and-allergy-information-2/food-allergy-news-16/agricultural-antibiotics-may-cause-food-allergiesause-691279.html
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